
ISO旅行記 函館で感じた「思考のスタンダード」

環境コンサル行政書士法人の若月です。
2025年11月12日~14日、ISOの審査で函館に行ってきました。
札幌からJRで約4時間。道南・渡島半島は、道央とはまた違った文化や産業構造を持ち、まるで一つの国のような独自の経済圏を形成しています。
訪問先は道南の名門・S社様
今回審査で伺ったのは、土木・建築会社の S社様。
主に道南地域を拠点としながら、札幌の企業にも匹敵、あるいは凌駕する実績を誇る地元の名士です。
その現場に触れ、改めて感じたことを2つに整理しました。
- 思考のスタンダードを上げる重要性
- 同じことをしても結果が異なる理由
① 思考のスタンダードを上げる
ISOの認証を維持・取得するには、確かに労力がかかります。
中には「そんな余裕はない」「無駄ではないか」と考える事業者もいます。
それも一つの経営判断であり、間違いではありません。
ただ、今回のS社様を見て強く感じたのは、**「思考のスタンダード」**が非常に高いという点でした。
ISOの取り組みは会社として“当たり前”。
1級土木施工管理技士を取得するのも“普通のこと”。
発注者が求める基準を超える品質を実現するのが“社のポリシー”。
このように、高い基準が日常的に共有されており、社内全体に前向きなエネルギーが流れているのを感じました。
人は「慣れる」生き物です。
高い基準を追い求め続けると、それがやがて“標準”になります。
その結果、ISOに取り組まない組織とは、考え方も文化もまったく異なる存在になっていくでしょう。
S社様からは、ISOを「取得するための制度」としてではなく、組織を成長させる仕組みとして活かす意志が強く伝わってきました。
② 同じことをやっていても結果が異なる理由
S社様の主な事業は、道路工事を中心とした土木工事や建築工事。
この分野の会社は全国に数えきれないほどあります。
それでも、S社様のように優良企業として表彰される会社がある一方で、そうでない会社もあります。
同じ仕事をしているのに、結果が違う――。
ここにこそ「思考の違い」が現れているのではないでしょうか。
一見同じ業務をこなしていても、目指している山の高さが違う。
エベレスト登頂を目指す人にとって、富士山は軽々と登れる山です。
では、富士山を目標にしている人が、エベレストに挑むことはできるでしょうか。
目標設定の違いこそが、日々の行動や成果に明確な差を生み出します。
まとめ
とても高い水準の事業者様を審査させていただき、私自身、強い刺激を受けました。
S社様、本当にありがとうございました。


