M&Aサポート
当事務所では20年以上の実績と経験、様々なネットワークから
産業廃棄物関係事業者様を専門としたM&Aサポートを行います。
M&Aとは?
M&A(エムアンドエー)とは「Mergers(合併) and Acquisitions(買収)」の略です。M&Aの意味は、文字通り「企業の合併・買収」のことで、2つ以上の会社がひとつになったり(合併)、ある会社が他の会社を買ったりすること(買収)です。つまり、企業または事業の全部または一部の移転を伴う取引を指し、一般的には「会社もしくは経営権の取得」を意味します。M&Aと聞くと、近年、M&Aは企業の成長戦略の手段として注目されています。
ここでは簡単にM&Aの目的や課題について「譲受け側・譲渡し側」のメリット・デメリットに分けてご説明します。
買収(譲受け)側のメリット
- 技術・ノウハウの取得
- ブランド・信用・取引先・許認可の取得
- 優秀な人材の確保
- 経営基盤の強化・事業拡大
技術・ノウハウの取得
買収側にとって、技術・ノウハウの取得はM&Aの大きなメリットです。企業が新たな分野や市場を開拓する際には、その分野の技術やノウハウの習得が必要不可欠となります。競合より優れた技術やノウハウを獲得するためには、研究・教育に長い時間がかかります。M&Aであれば、短期間で高い技術力やノウハウや許認可、権利等の知的資産を自社内に得ることができます。
ブランド・信用・取引先・許認可の取得
事業において新しく信頼されるブランドを確立させるには長い時間がかかります。相互理解の元、すでにその業界で確固たる地位を得たブランドをM&Aによって取得することができれば、買収側にとって大きなメリットになります。売却側が持っている免許などの許認可についても、M&Aによって引き継ぐことができます。
ブランドは単独で成立するものではなく、顧客・取引先との人脈・地域や業界内との関係性・店舗・物流網など有機的な繋がりで形作られています。円満な取引により、双方了解の上でそれらの有機的な繋がりも継続してM&Aを進めることができれば、相乗効果(シナジー効果)よりブランドにとっても新たな価値を創出できる機会となります。
優秀な人材の確保
企業の成長にとって必要不可欠な優秀な人材を確保できることはM&Aの大きなメリットの一つです。日本は人口減少の影響を受け、企業の主な働き手となる生産年齢人口(15歳から64歳)が大幅に減少しており、優秀な人材の確保は今後もむずかしくなっていくことが予測されます。新卒採用の難易度も上がり、もし採用できたとしても教育と育成には長い時間が掛かります。中途採用は即戦力となり得ますが、組織の中で活躍ができるかは未知数です。
そういった局面でM&Aでの人材確保は、組織として成果を出しているチーム・人材をそのまま自社内・自社グループ内に迎えることのできる合理的な手段です。
経営基盤の強化・事業拡大
譲受企業の設備・技術・販路・顧客情報・人材・ノウハウなどの経営資源を得ることで、不足していた経営基盤の強化を果たせます。また、採算の合わない事業を譲り渡した場合、経営資源を注力事業に集めることができます。
また、事業を継続させるだけでなく、譲受企業の資本力を活用して経営資源を補えるため、事業の拡大も見込めます。さらに、ノウハウや技術の融合、顧客・販路の統合、業務の共有化、設備の共同化などでも、事業拡大を加速させられます。
売却(譲渡)側のメリット
- 承継者問題の解決
- 従業員の雇用を守れる
- 経営者の個人保証の解除
承継者問題の解決
社外に後継者を求められることがM&Aの大きなメリットのひとつです。
M&Aを実行し、第三者承継により新しい経営者を迎えることができれば、後継者問題が解決され、企業は存続し続けることができます。そもそも、M&Aが一般的に広く知られるようになったきっかけは、後継者不在による事業承継問題を解決する手段としてでした。
中小企業庁の調査によると、中小企業の経営者平均年齢は年々上昇、2020年には30万人以上の社長が70歳超えです。同時に、中小企業の70%近くが「後継者不在」と回答しています。後継者問題を抱えている企業にとって、M&Aは事業承継と事業成長を一度に叶える選択肢になりえます。親族に会社を継ぐ意思がない・継がせたくない、社員が自社株式を買い取る資金を用意できない場合の解決策になります。
従業員の雇用を守れる
M&Aは事業の売買による利益だけでなく、従業員の雇用を守れるというメリットがあります。経営者にとって従業員の雇用を守るのは重要な役割です。とくに地方では再就職先も少なく、廃業後に新たな職場を斡旋するのも難しいケースが多くあります。M&Aによって、経営者の引退後も将来にわたって事業が継続される状況を整えられれば、従業員だけでなく、その家族も安心して生活することができます。
それぞれの従業員はお客様や、取引先、販売先と深い関係性を作っている場合も多くあります。その面でも従業員の雇用を守ることはその先の家族や取引先など、地域経済・地域資源を守ることにも繋がります。
経営者の個人保証の解除
経営者がM&Aや事業承継に乗り出せない要因として、経営者自身が会社の債務の連帯保証人となっている場合があります。しかし、M&A・事業承継では、実行前後に借入金を全て返済することで個人保証を外す例も多く、また、再生型のM&Aであれば、会社と併せ、経営者の保証債務についてもきちんと整理を行うことができます。
さらに、M&A・事業承継の場面においては、「法人と経営者との関係の明確な区分・分離」「財務基盤の強化」「財務状況の正確な把握、情報開示等による経営の透明性確保」など一定の要件を満たすことで、借入について一括返済も整理も行わずに、経営者の個人保証のみ解除できる場合があります。
買収(譲受け)側のデメリット
組織文化の統合に時間とコストがかかる
組織文化や情報システム、従業員の体制等を再編成しなくてはいけません。M&A後のこれらの作業は簡単ではなく、特に、長年培われてきた組織文化を統合するのは大変であり、多くの時間とコストを要します。
また、再編成に時間やコストがかかり過ぎると、二次的な弊害が生じること可能性もあります。このデメリットを軽減するためには、再編成プロセスを慎重にかつ丁寧に実施しなくてはいけません。当事務所では、必要な再編成プロセスの構築をサポート致します。
売却(譲渡)側のデメリット
取引先との関係が悪化する可能性がある
M&Aによって別の企業の傘下になった場合、取引先との契約内容に大幅な修正が必要となることもあります。その内容によっては、取引先から大きな反発が起こり、最悪、契約打ち切りとなってしまう可能性も。
これまで良好な関係を築いてきた担当者がしっかりと取引先に説明し、納得してもらう方法を探る必要があります。